メニュー

子供の心をケアするために親ができることとは?

子供の心をケアするために親ができることとは?



心の問題は大人特有のものではなく、子供もその小さな心に悩みや不安を抱え、そこに端を発し、様々な症状が現れることがあります。

今回は、幼児期に多く見られる心の問題に起因する症状についてご紹介したいと思います。


子供たちが抱える心の問題とは

多感な子供たちは、周囲から多くの情報や感情を吸収しながら成長を続けていきます。その過程において、好ましくない情報や感情に接し、ストレスや悩みを溜め込んでしまうことは少なくありません。

ストレスや悩みにうまく向き合い対処することができれば、それが精神的な成長に繋がることがありますが、子供にはそれが難しく、時には様々な感情を溜め込んでしまい、心身に症状があらわれてしまうケースもあります。

ここで、子供が心に大きな悩みや不安を抱えた時に見られやすい、3つの障害をご紹介したいと思います。

心に問題がある子供に見られる3つの障害



1)身体表現性障害

身体表現性障害は、診察や検査を行っても身体的な異常が見られないにも関わらず、痛みやしびれ、頭痛や吐き気などの、多くの身体的な症状が現れる障害です。

頭痛や腹痛、痺れなどを訴える子供を、小児科や内科に連れて行っても、診断結果にどこも悪いところがみられないことが多く、心も問題に原因があることがなかなか分からないというケースも多く見られます。


2)転換性障害

転換性障害は、歩行できない、手が動かせない、声がでない、耳が聞こえないなど、運動機能や感覚機能に異常がみられる障害です。転換性障害も検査によって身体的な異常が見つかることがなく、詐病を疑われ、本人が強い苦痛を感じることがある病気です。

強い不安やストレスが原因とされ、心理的な葛藤や強い欲求が、身体症状として表れると考えられています。


3)強迫性障害

強迫性障害(OCD)は、自分の意思に反し、ある行動や思考を反復してしまう神経疾患の一つです。よく知られる症状として「手が荒れて出血を繰り返しても、手洗いを何度も繰り返してしまう」「ドアを何度も出入りしてからでないと部屋の外に出ることができない」というものがあります。

また、物を順番に並べないと落ち着くことができないなど、病的というほどではない強迫性をもつ子供も少なくありません。

子供の心の障害は何が原因で起こる?



身体表現性障害や強迫性障害などを引き起こす原因は、遺伝によるものだけでなく、後天的なもの、つまり生活環境による部分も大きいとされています。生まれつきの体質や性質による部分も確かにありますが、心の問題に端を発する症状は、心的なストレスによるものが多いとされています。

例えば、強迫性障害が起こる原因として、脳内の神経伝達物質のひとつである「セロトニン」の分泌の乱れが挙げられます。セロトニンは、環境の変化や心的な問題によるストレスなどによって分泌に問題が生じやすく、バランスが乱れると心身や行動に支障がでます。


また、身体表現性障害や転換性障害は、心の中で渦巻く「辛い・苦しい・哀しい」といった感情を、言葉として適切に表現して周囲に伝えることができず、その苦しみが身体的な症状として表れるとされています。

こうした心の悩みやストレスに起因した症状は、あらわれ方に個人差がありますが、どんな子供にも起こり得るものに違いありません。身体的な異常がみられないにも関わらず、頭痛や腹痛を訴える、行動に異常が見られるという場合は、子供が心になにか悩みや不安を抱えている可能性があることを、親がしっかりと理解しておくことが重要となります。


子供たちのために親ができることとは?



子供が心の問題を抱えていることが分かった時、そして、悩みや不安に起因した症状が見られた時、親はどのように向き合い対処すれば良いのでしょうか?

子供に協力し、症状が重度化するのを防ぐ

子供は自分の心に向き合い、ストレスや悩みをうまく処理する術を身に付けていません。そのため、心の問題を早い段階で解決するには、親の協力が不可欠です。

そのため、まずは日頃から子供をよく観察し、気になる訴えや行動に対して真摯に向き合うことが大切です。特に、身体表現性障害や転換性障害は、小児科や小児科へ連れて行っても「身体的な異常はなし」と診断されるため、詐病を疑われるケースも少なくありません。


心に大きな悩みや不安がある状態で仮病を疑われてしまっては、子供はさらに深く傷つき、さらに症状が重度化する危険性があります。

子供の様子がいつもと違う、なにかおかしいと感じた場合は、心の問題が原因となっていないか考えてみて下さい。その上で、児童精神科医などに相談することも必要となります。

子供が伝えたいことを察する努力をする

小さな子供は、自分の想いや感情を詳しく伝えること、表現することができないため、親が進んで「子供が伝えたいこと」を察する努力をする必要があります。

また、子供が想いや感情をぶつけてくるのを待つのではなく、うまく引き出してあげられるよう、歩み寄ることも大切です。


例えば、

・ご飯を食べている時に小さな質問をいくつか投げかけるなど、話を引き出す工夫をする
・散歩中に手を引きながら、風景や天気の話題を投げかけて感想を聞く
・お風呂などでスキンシップをとりながら会話をする


など、子供が感情や想いを心の中に溜め込まないよう、上手に引き出してあげるとよいでしょう。そうすることで、子供の気持ちや想いを少しずつ理解できますし、心の問題にも早く気付くことができるようになるはずです。


また、子供は語彙が少なく、自分の意思を言葉で表現することがうまくできないため、そのこと自体にストレスを感じるケースも少なくありません。そのため、子供の伝えたいことを察して、言葉に置き換えてあげるのも効果的です。

「悲しくて泣きそうになった?」「誰かに嫌なこと言われちゃった?」など、親が子供の心の内にある悩みや不安を言葉にし、解消させてあげることが大事になってきます。

心を穏やかにするDHA・EPAを積極的に取り入れる



DHAやEPAは記憶力を高める効果が有名ですが、実は心を穏やかにする作用があることでも知られています。

例えば、ある論文によると、心の問題に起因する反抗性や多動性が見られる子供に対して、適切な量のDHA・EPAを摂取させたところ、多動性・反抗性のどちらにも改善がみられたと報告されています。

また、DHA・EPAは近年「うつ病の改善や精神を安定させる作用があるのではないか?」と考えられており、医学的な根拠を得るべく、世界各国で研究が進められています。


実際、DHAやEPAが心に良い影響を与えているとする報告は多く

・魚の消費量が多い国ほど、うつ病の発症率が低い
・DHAカプセルと大豆油の偽薬カプセルを投与する実験を行った結果、DHAに敵意性を制御する作用が見られた
・子供と高齢者を対象にDHA投与の実験で、ストレス緩和作用が認められた

など、数多くの実例が見られます。


DHAやEPAが「心の問題を緩和する」という、医学的・科学的根拠は残念ながらまだありません。

しかしながら、DHA・EPAは子供の脳の健康な発育に欠かせない脂肪酸でもあり、記憶力を高める効果があることも立証されています。ですので、これらの効果に合わせ、心の問題を予防・解消するという作用があることに期待しつつ、DHA・EPAの適切な摂取を心がけると良いでしょう。

子供の心をケアするために親ができることのまとめ

  • 心に問題のある子供には、身体表現性障害や転換性障害、強迫性障害といった症状が見られる場合がある
  • 心の障害は、心的なストレスなど後天的な要因が大きいとされている
  • 症状の重度化を防ぐには、子供とコミュニケーションを密接にとり、伝えたいことを察する努力が必要となる
  • 近年、DHAやEPAに心の問題を緩和する作用があるのではないかと注目されている