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高尿酸血症ってどんな病気?症状や予防法は?

高尿酸血症ってどんな病気?症状や予防法は?



健康診断などで「血清尿酸値が高いため注意を要する」といった指導を受けたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

血清尿酸値が7.0mg/dlを超えると、高尿酸血症と診断されるのですが、血圧や血糖値などと異なり、尿酸値が高いとどういった問題があるのか、今ひとつピンとこないという人が多いというのが実情です。

今回は、まだまだ認知度が低い高尿酸血症について考えていきたいと思います。


高尿酸血症とは

近年、ライフスタイルの変化や食生活の欧米化などが原因となり、血清尿酸値が高い方が増えてきています。年齢・性別を問わず、この血清尿酸値が一定値を超えた場合、高尿酸血症と診断されることになります。

日本痛風・核酸代謝学会が作成した「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」よると、血液中に溶解可能な尿酸の最大濃度を7.0mg/dlを正常値上限とし、この値を超えると高尿酸血症とすると定義しています。

高尿酸血症という言葉を聞いてもどんなものかよく分からない、という方が多いと思われますが、痛風に繋がる症状であると言えば、その怖さや危険性がお分かりいただけると思います。

血清尿酸値とは?



高尿酸血症の診断基準のひとつとなる血清尿酸値とは、血液の液体成分である血清における尿酸の濃度を表したものです。尿酸とは、核酸の構成物質プリン体が肝臓で分解された際に生じるもので、いわゆる老廃物のひとつです。

体内で生成された尿酸は通常約80%が尿として排出されますが、体内の生成量が多すぎたり、排出量が少なすぎたりすると、血液中に溶け出す尿酸の量が多くなります。この血液中の尿酸の濃度が正常値を超えてしまった状態が、高尿酸血症となります。

高尿酸血症の原因とは?

高尿酸血症は次の2つに大別されます。

1.産生過剰型:尿酸の産生が増加することによるもの
2.排泄低下型:腎臓からの尿酸の排泄量が減少することによるもの



また、この2つそれぞれに尿酸代謝の異常によるもの(原発性)、腎不全や骨髄腫、白血病など他の病気などによるもの(続発性)があります。高尿酸血症の場合は原発性のものが大半とされていますが、現在のところ、そのほとんどで明確な原因は判明していないとされています。

しかしながら、プリン体が分解されて老廃物である尿酸を生成する過程で必要な酵素に遺伝的な異常が見られる、別の経路で働くはずの酵素が欠けているため尿酸の産生が過剰となるなど、原因が解明されているものも存在します。

高尿酸血症と痛風

高尿酸血症の状態が長期化した場合、血液に溶けきれなくなった尿酸が尿酸塩という結晶となります。この尿酸塩が関節に沈着すると急性の関節炎を起こすのですが、これが一般に言う痛風と呼ばれるものです。

痛風というと、中年以降の男性にみられる病気というイメージがありますが、実は日本においては第二次世界大戦前まで、大変珍しい病気であったとされています。しかし、ライフスタイルの変化や食生活の欧米化などにより、痛風患者の数は近年急増しています。


なお、痛風は実際に40~50代の男性に多く、女性の患者数は男性と比較して極めて少なくなっています。これは、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンに、腎臓の尿酸の排出を促進する作用があることが関係しているとされています。

これを裏付けるように、痛風患者の約95%が男性となっており、残り5%の女性もほとんどが閉経期以降の発症となっています。


高尿酸血症を予防・改善するには



血清尿酸値は食生活や生活習慣と深く関わっています。尿酸値を下げるためには、食生活や生活習慣の見直しが不可欠です。予防・改善のポイントをご紹介しますので、毎日の生活の見直しに役立ててみて下さい。

1.摂取カロリーを抑える

高尿酸血症や痛風と聞くと、分解時に尿酸を生成するプリン体に意識が向きがちです。しかし、まず最初に見直すべきなのは摂取カロリーです。

痛風は贅沢病と呼ばれますが、それは尿酸値が高い方や痛風になる方の多くに肥満がみられることによります。この場合、摂取カロリーを見直して肥満を解消することによって尿酸値が下がる傾向にありますので、食べ過ぎ・飲み過ぎを改善し、摂取カロリーを抑えるよう心がけましょう。

また、大食いや早食い、不規則な食生活などは肥満に繋がりますので、日頃から食事に時間をかけ、良く噛んでゆっくりと食べる、腹八分目といった点にも気を配ってみて下さい。

2.プリン体を多く含む食品に気をつける

プリン体の多い食品を摂りすぎると、やはり尿酸の産生が過剰となる危険性があります注意が必要です。

とはいえ、実は食品から体内に入るプリン体は全体の2割程度とされています。「プリン体が多い食品=とても身体に悪い」というイメージが先行していますが、必要以上に神経質になる必要はありませんので安心して下さい。

また、プリン体の含有量は多いものの、一度に食べる量が少ない食品などもあります。そのため、プリン体の含有割合が高いものを避けるというよりは、一食あたりどの程度のプリン体が含まれるかをチェックする方が有効であると言えるでしょう。


一食あたりに含まれるプリン体の量が多い食品には、次のようなものがあります。

■プリン体が極めて多い食品
・鶏レバー
・真鰯の干物
・あん肝

■プリン体が多い食品
・豚レバー
・牛レバー
・牛ヒレカツ
・カツオ
・真鰯
・大正エビ
・真アジ干物
・サンマ干物

なお、「高尿酸血症・痛風のガイドライン第2版」によると1日のプリン体摂取量の上限は400mgとなっています。

3.尿をアルカリ性にする食品を摂る

尿酸は酸性の尿には溶けにくいという性質があります。そのため、尿が酸性に傾いてしまうと尿の中の尿酸濃度が高くなり、尿路結石などができやすくなってしまいます。

そのため、尿をアルカリ性に傾ける働きをもつ食品を摂取することが重要になります。尿をアルカリ性にする食品、酸性にする食品には次のようなものがあります。

■尿をアルカリ性にする食品
・海藻:わかめ、こんぶ、ひじき
・キノコ類:干し椎茸
・豆類:大豆
・いも類:サツマイモ、じゃがいも、里芋
・野菜類:ほうれん草、ごぼう、ニンジン、大根、キャベツ、かぶ
・果物類:バナナ、グレープフルーツ、メロン

■尿を酸性にする食品
・肉類:豚肉、牛肉
・魚介類:サバ、カツオ、ブリ、マグロ、サンマ、アジ、エビ、ホタテなど・穀物類:精白米
・卵類:鶏卵、魚卵など

4.アルコール摂取に気をつける

プリン体を多く含む酒類というとビールが有名ですが、実はアルコール自体に結成尿酸値を上げる作用があります。ビールに限らず、お酒は飲み過ぎず適量を守ることが大切です。

尿酸値を上げないお酒の適量は次の通りです。

・ビール:500ml
・焼酎:120ml
・日本酒:180ml
・ワイン:180ml
・ウィスキー:60ml
・ブランデー:60ml

また、お酒を飲む際には酒の肴にも要注意です。酒の肴は、あん肝やレバー、魚卵、カツオなど高プリン体のものが多い傾向にあるので、食べ過ぎには気をつけましょう。


DHA・EPAサプリは高尿酸血症の予防に役立つ?



高尿酸血症の予防に効果的なのは、

・肥満の解消
・尿酸値を下げる食生活
・適度な運動


といった健康維持と増進の基本中の基本といったものですが、これらに加えて取り入れたいのが、DHA・EPAなどのサプリメントです。

DHAやEPAには、血液中の中性脂肪やコレステロールの値を下げる効果や、新陳代謝機能の向上、血流改善などの効果が期待できます。


特に血流が改善されると血液中の尿酸の排泄も促進されますし、尿酸塩が関節に沈着するリスクも減るため、結果として高尿酸血症や痛風の予防になります。

ご存じの通り、DHAやEPAはプリン体の含有量が多い青魚に豊富に含まれています。しかし、サプリメントであれば直接青魚を食べるよりもプリン体の摂取を抑えながら、DHA・EPAを効率よく身体に取り入れることができます。

高血圧ってどんな病気?予防や対策は?のまとめ

  • 血清尿酸値が7.0mg/dlを超えると高尿酸血症と診断される
  • 高尿酸血症が長期化すると痛風を発症するリスクが高まる
  • 高尿酸血症の予防には食生活や生活習慣の見直しが有効
  • DHA・EPAは血液や血流の状態を改善して尿酸値を下げる